「速度の合成と相対速度(直線上)」で学んだ v = v1 + v2 と vAB = vB − vA を、向きが自由な平面に広げます。直線上では、右向きの速度に +、左向きの速度に − を付けました。
公式
2行目は v1 と v2 が直角のときの式です。3行目の θ は、x 軸の正の向きから反時計回りに測った角です。4行目の vAB は、A から見た B の速度です。
平面の上では、速度を矢印で表します。矢印の向きが動く向き、矢印の長さが速さです。
一直線の上では、動く向きが右と左の2つしかないので、+ と − で向きを表せました。
広い広場を上から見たところを考えます。広場を転がるボールは、図の右にも、図の上(奥)にも、斜めにも進めます。平面の上では、動く向きが無数にあります。だから、+ と − の2つだけでは、向きを表しきれません。
そこで、速度を矢印で表します。矢印の向きは、ボールが動く向きです。矢印の長さは、速さです。たとえば、右向きに 3.0 m/s で転がるボールの速度は、右向きの矢印で表します。右向きに 6.0 m/s なら、向きは同じで、長さが2倍の矢印になります。このように、向きと大きさをもつ量をベクトルといいます。速度はベクトルです。
速度を、向きも含めて表すときは、v の上に矢印を付けて v と書きます。v は「ブイ・ベクトル」と読みます。矢印を付けない v は、速度の大きさ、つまり速さだけを表します。右向きに 3.0 m/s の速度なら、v は「右向きに 3.0 m/s」、v は「3.0 m/s」です。
上から見た図なので、図の上向きは奥へ向かう向きです。矢印の長さは速さに比例させています。
確認
右向きに 3.0 m/s で進むボールと、図の上向きに 3.0 m/s で進むボールは、「同じ速度」ですか。
同じ速度ではありません。速さは同じですが、向きがちがうからです。
2つの速度を合わせた速度は、矢印をつないで求めます。
川を上から見たところを考えます。川の水は、右向きに流れています。船を、向こう岸(図の上の岸)へ真っすぐ向けて進めます。船の先は向こう岸を向いたままですが、船は流れに流されて、右へずれながら斜めに進みます。
岸から見た流れの速度を v1 と書きます。流れのない水の上で、船が自分の力で進む速度を v2 と書きます。流れのない水の上での速さを静水での速さといいます。v2 の大きさが、静水での速さです。右下の小さい数字は、2つの速度を区別するための番号です。岸から見た船の速度は、数字を付けずに v と書きます。
流れの速さが 3.0 m/s、船の静水での速さが 4.0 m/s のときを考えます。1 秒の間に、流れは船を右(下流)へ 3.0 m 運びます。同じ 1 秒の間に、船は自分の力で、向こう岸の向き(上)へ 4.0 m 進みます。岸から見ると、船は 1 秒後に、出発点から右へ 3.0 m、上へ 4.0 m の所にいます。出発点からその点までの斜めの距離は、三平方の定理で求めます。√(3.02 + 4.02) = √25 = 5.0 m です。船は 1 秒に斜めに 5.0 m 進むので、岸から見た船の速さは 5.0 m/s です。
このことを矢印で表します。まず、流れの速度 v1 の矢印を描きます。次に、v1 の矢印の先に、船の速度 v2 の矢印の根元をつないで描きます。v1 の根元から、v2 の先へ引いた矢印が、岸から見た船の速度 v です。
このように速度を足し合わせることを、速度の合成といいます。v1 と v2 を根元をそろえて描くと、v は、2つの矢印を2辺とする平行四辺形の対角線になります。この場面では2つの矢印が直角なので、長方形の対角線です。
v1 と v2 が直角のときは、v の大きさ(速さ)v を、三平方の定理で求められます。
上の数値を入れると、v = √(3.02 + 4.02) = 5.0 m/s です。速さをそのまま足して、3.0 + 4.0 = 7.0 m/s としてはいけません。2つの速度の向きがちがうからです。
船を下流(右)へ向けて進めると、v1 と v2 は同じ右向きになります。このときは矢印が一直線に並ぶので、岸から見た速さは、そのまま足して 3.0 + 4.0 = 7.0 m/s です。直線上のページの v = v1 + v2 は、矢印が一直線に並ぶときの合成でした。
川幅が 20 m のとき、向こう岸に着くまでの時間を考えます。流れは岸に沿った向きなので、船を向こう岸へ近づけません。船を向こう岸へ近づけるのは、船が自分の力で進む 4.0 m/s だけです。船は 1 秒に 4.0 m ずつ向こう岸へ近づくので、着くまでの時間は 20 ÷ 4.0 = 5.0 s です。この時間は、流れの速さが変わっても 5.0 s のままです。流れの速さで変わるのは、どこに着くかです。流れが 3.0 m/s なら、5.0 s の間に 3.0 × 5.0 = 15 m 下流へ流されます。
川を上から見た図です。紫の矢印は速度です。矢印の長さは速さを表し、船が進む距離ではありません。点線の道筋が、岸から見て船が進む向きです。
やってみよう
船の静水での速さを 3.0 m/s にしてください。流れの速さを 0.0 m/s から 2.0 m/s へ変えると、岸から見た速さ v はいくつからいくつに変わりますか。v の矢印の向きはどう変わりますか。
v は 3.0 m/s から 3.6 m/s に変わります。流れが 0.0 m/s のときは、v は真上(向こう岸の真正面)を向きます。流れが 2.0 m/s になると、v は右(下流)へ傾き、「着く点」も右へずれます。v2 の矢印は、長さも向きも変わりません。
確認
船を向こう岸へ真っすぐ向けたまま、流れだけを速くします。向こう岸に着くまでの時間は長くなりますか。
長くなりません。向こう岸へ近づく速さは、船が静水で進む速さのままだからです。
例題
流れの速さが 1.5 m/s の川で、静水での速さが 2.0 m/s の船を、向こう岸へ真っすぐ向けて進めます。岸から見た船の速さを求めなさい。
答え: 2.5 m/s
斜めの速度は、横(x)の向きと縦(y)の向きの2つの速度に分けて表せます。
斜めの速度を、横と縦に分けて考えるために、座標の軸を決めます。この資料では、右を x 軸の正の向き、上を y 軸の正の向きとします。物理で向きが決まっているわけではなく、この資料での約束です。
右上へ斜めに、5.0 m/s で進むボールを考えます。このボールは、1 秒後に、出発点から右へ 4.0 m、上へ 3.0 m の所にいるとします。斜めの距離は √(4.02 + 3.02) = 5.0 m なので、たしかに 1 秒に 5.0 m 進んでいます。このボールの動きは、「右へ 1 秒に 4.0 m」と「上へ 1 秒に 3.0 m」の2つの動きを合わせたものと見られます。つまり、斜めの速度 5.0 m/s は、右向きの 4.0 m/s と上向きの 3.0 m/s に分けられます。項目2では2つの速度を合わせました。ここでは反対に、1つの速度を2つに分けています。
1つの速度を、x 軸の向きと y 軸の向きの2つに分けることを、速度の分解といいます。分けてできた2つの速度を、もとの速度の成分といいます。x 軸の向きの成分を x 成分といい、vx と書きます。「ブイ・エックス」と読みます。y 軸の向きの成分を y 成分といい、vy と書きます。「ブイ・ワイ」と読みます。右下の小さい文字は、どの軸の向きの成分かを表します。上のボールでは、vx = 4.0 m/s、vy = 3.0 m/s です。
速度の向きは、角で表すこともできます。x 軸の正の向き(右)から、反時計回りに測った角を θ と書きます。θ は「シータ」と読みます。速度の矢印 v と、その成分は、直角三角形をつくります。斜辺が v、横の辺が vx、縦の辺が vy です。数学Iで習った三角比を使うと、cos θ = vx ÷ v、sin θ = vy ÷ v です。これを書きかえると、成分は次の式で求められます。
よく使う角の三角比は、次の表のとおりです。
| 角 θ | 30° | 45° | 60° |
|---|---|---|---|
| cos θ | √3/2 ≒ 0.866 | √2/2 ≒ 0.707 | 1/2 = 0.500 |
| sin θ | 1/2 = 0.500 | √2/2 ≒ 0.707 | √3/2 ≒ 0.866 |
30° と 60° では、cos と sin の値が入れかわります。45° では、cos と sin が同じ値です。
速さ 6.0 m/s で、θ = 45° の向きに進むボールの成分を求めます。vx = 6.0 × cos 45° ≒ 6.0 × 0.707 = 4.242 ≒ 4.2 m/s です。vy = 6.0 × sin 45° ≒ 6.0 × 0.707 = 4.242 ≒ 4.2 m/s です。45° は右と上のちょうど真ん中の向きなので、x 成分と y 成分が同じ大きさになります。
2つの速度を合成するときは、x 成分どうし、y 成分どうしを足しても求められます。項目2の船では、流れの速度は x 成分 3.0 m/s・y 成分 0 m/s、船の速度は x 成分 0 m/s・y 成分 4.0 m/s です。足すと、x 成分 3.0 m/s・y 成分 4.0 m/s になり、岸から見た船の速度と同じです。この考え方は、次の項目4で使います。
右を x 軸の正の向き、上を y 軸の正の向きとしています。θ は x 軸の正の向きから反時計回りに測った角です。実線の矢印が速度 v、点線の矢印がその成分です。
やってみよう
速さ v を 10.0 m/s にしてください。そのまま、角度 θ を 0° から 15° ずつ 90° まで大きくしてください。x 成分 vx と y 成分 vy は、それぞれ大きくなりますか、小さくなりますか。
vx は 10.0 → 9.7 → 8.7 → 7.1 → 5.0 → 2.6 → 0.0 m/s と小さくなります。vy は 0.0 → 2.6 → 5.0 → 7.1 → 8.7 → 9.7 → 10.0 m/s と大きくなります。θ = 0° では速度がすべて x 成分、θ = 90° ではすべて y 成分です。θ = 45° では、vx と vy が同じ 7.1 m/s になります。
確認
x 成分 vx と y 成分 vy を足すと、速さ v になりますか。
なりません。v は、vx と vy を2辺とする直角三角形の斜辺だからです(6.0 m/s・45° なら 4.2 + 4.2 = 8.4 m/s で、6.0 m/s にはなりません)。
例題
速さ 10 m/s で、x 軸の正の向きから反時計回りに 30° の向きに進む物体があります。この速度の x 成分 vx と y 成分 vy を求めなさい。
答え: vx ≒ 8.7 m/s、vy = 5.0 m/s
船を真向かいの岸に着けるには、船の先を上流へ傾けて、流れを打ち消します。
項目2では、船を向こう岸へ真っすぐ向けたので、船は下流へ流されて斜めに進みました。ここでは、出発点の真正面にある向こう岸の点に着くことを考えます。この点を、出発点の真向かいの点と呼ぶことにします。
流れの速さは 3.0 m/s です。船の静水での速さは 5.0 m/s です。船の先を、真っすぐ向こう岸ではなく、少し上流(左)へ傾けて進めます。
項目3と同じように、船の速度 v2 を2つの成分に分けます。1つは、流れに沿った向きの成分です。船の先を上流へ傾けたので、この成分は上流向き(左向き)です。もう1つは、川を横切る向き(上向き)の成分です。
船の速度の上流向きの成分が、ちょうど 3.0 m/s になるように傾けたとします。1 秒の間に、流れは船を下流へ 3.0 m 運びます。同じ 1 秒の間に、船は自分の力で上流へ 3.0 m 進みます。2つが打ち消し合うので、岸から見ると、船は流れに沿った向きには動きません。だから、船は岸から見て真っすぐ向こう岸へ進み、真向かいの点に着きます。
項目3の最後で見たように、x 成分どうしを足して、このことを確かめます。右が x 軸の正の向きなので、右(下流)へ向かう流れの速度の x 成分は +3.0 m/s です。船の速度の上流向きの成分は左向きなので、x 成分は −3.0 m/s です。直線上のページで、左向きの速度に − を付けたのと同じです。足すと、(+3.0) + (−3.0) = 0 m/s です。岸から見た船の速度の x 成分が 0 m/s になり、式でも、流れの向きに動かないことが確かめられます。
船の速度 v2 の大きさ 5.0 m/s は、2つの成分を2辺とする直角三角形の斜辺です。斜辺が 5.0 m/s、1辺が上流向きの成分 3.0 m/s なので、残りの1辺が横切る向きの成分です。三平方の定理から、横切る向きの成分は √(5.02 − 3.02) = √16 = 4.0 m/s です。横切る向きにだけ進むので、岸から見た船の速さも 4.0 m/s です。
川幅が 20 m のとき、船は 1 秒に 4.0 m ずつ向こう岸へ近づきます。真向かいの点に着くまでの時間は、20 ÷ 4.0 = 5.0 s です。
同じ船を、項目2のように向こう岸へ真っすぐ向けたとします。このときは、静水での速さ 5.0 m/s のすべてが、向こう岸へ近づくのに使われます。着くまでの時間は 20 ÷ 5.0 = 4.0 s です。その代わり、4.0 s の間に 3.0 × 4.0 = 12 m 下流へ流されます。真向かいに渡るときは、上流へ傾けた分だけ向こう岸へ近づく速さが小さくなるので、時間が長くかかります。
この項目の船は、静水での速さ 5.0 m/s が流れの速さ 3.0 m/s より速いので、真向かいに着けました。真向かいに着けるのは、このように、船の静水での速さが流れの速さより速いときだけです。静水での速さが流れの速さと同じだと、流れを打ち消すのに全部使ってしまい、向こう岸へ近づく分が残りません。流れより遅いと、流れを打ち消すこともできません。
流れの速さは 3.0 m/s、船の静水での速さは 5.0 m/s に固定しています。船の向きは、船の速度の「上流向きの成分」の大きさで決めます。
やってみよう
船の向き(上流向きの成分)を 4.0 m/s にしてください。「流れの向きの速度」と、横切る向きの速さはいくつですか。道筋は、真向かいの点の右と左のどちら側に着きますか。
流れの向きの速度は「上流へ 1.0 m/s」、横切る向きの速さは 3.0 m/s です。上流向きの成分 4.0 m/s が流れの 3.0 m/s より大きく、打ち消しすぎているので、道筋は真向かいの点より左(上流)側に着きます。
確認
同じ船で同じ川を渡るとき、真向かいに着くように渡るのと、船を真っすぐ向こう岸へ向けて渡るのとでは、どちらが早く向こう岸に着きますか。
真っすぐ向けて渡るほうが早く着きます。静水での速さのすべてを、向こう岸へ近づくのに使えるからです。
例題
川幅 40 m、流れの速さ 3.0 m/s の川を、静水での速さ 5.0 m/s の船で、真向かいの点に着くように渡ります。着くまでの時間を求めなさい。
答え: 10 s
平面上でも、A から見た B の速度は vAB = vB − vA で求めます。引き算は「逆向きの矢印を足す」と考えます。
直線上のページでは、A から見た B の速度(相対速度)を vAB = vB − vA で求めました。見られるものの速度から、見る人の速度を引きます。ここでは、同じ考え方を平面に広げます。
風のない日に、雨が降っています。地面から見ると、雨粒は真下へ 4.0 m/s で落ちています。あなたは、自転車で右へ 3.0 m/s で走っています。この場面を、横から見たところを考えます。式で書くために、あなたを A、雨粒を B とします。
あなたの頭から 3.0 m 前、4.0 m 上に、雨粒が1つあるとします。地面から見ると、この雨粒は 1 秒の間に、真下へ 4.0 m 落ちます。同じ 1 秒の間に、あなたは右へ 3.0 m 進みます。だから 1 秒後に、雨粒はちょうどあなたの頭に落ちてきます。あなたから見ると、地面や木は左へ流れていき、この雨粒も、1 秒の間に下へ 4.0 m 落ちながら、後ろ(左)へ 3.0 m 流れて、あなたの所に来ます。斜めの距離は √(3.02 + 4.02) = 5.0 m なので、あなたから見た雨粒の速さは 5.0 m/s です。あなたから見ると、雨は前の上のほうから、斜めに降ってくるように見えます。
平面では、矢印の引き算を「逆向きの矢印を足す」と考えます。vA と同じ長さで、逆向きの矢印を −vA と書きます。「マイナス・ブイ・エー・ベクトル」と読みます。この場面では、vA は右向きに 3.0 m/s なので、−vA は左向きに 3.0 m/s です。
A から見た B の速度 vAB は、次の式で求めます。
vAB の右下の2文字は、直線上のページと同じく、見る人(A)が先、見られるもの(B)が後です。逆向きの矢印を足すのは、見る人から見ると、止まっているものは、見る人の速度と逆向きに流れて見えるからです。電車の窓から見ると、外の建物が電車と逆向きに流れていくのと同じです。動いているものには、この逆向きの動きが加わって見えます。
この場面では、vB(下向きに 4.0 m/s)の先に、−vA(左向きに 3.0 m/s)をつなぎます。2つの矢印は直角なので、vAB = √(4.02 + 3.02) = 5.0 m/s です。上で求めた 5.0 m/s と同じになります。
道を横から見た図です。風はなく、地面から見ると雨は真下に降ります。vB の先に、あなたの速度を逆向きにした −vA をつなぐと、あなたから見た雨の速度 vAB になります。
やってみよう
雨の速さを 4.0 m/s にしたまま、自転車の速さを 0.0 m/s から 5.0 m/s へ変えてください。vAB(あなたから見た雨)の矢印は、どちらへ傾きますか。あなたから見た雨の速さはいくつになりますか。
自転車の速さが 0.0 m/s のときは、vAB は真下を向き、あなたから見た雨の速さは 4.0 m/s です。5.0 m/s にすると、vAB の矢印の先が左(後ろ)へ傾き、あなたから見た雨の速さは 6.4 m/s になります。vB は変わらず、変わったのは −vA をつないだ分だけです。
確認
自転車をもっと速くすると、雨は、より前のほうから降ってくるように見えますか。
見えます。自転車が速いほど −vA の矢印が左へ長くなり、vAB がより大きく傾くからです。
例題
地図の上で考えます(北を上、東を右に描きます)。あなた(A)は東へ 3.0 m/s、友だち(B)は北へ 4.0 m/s で、それぞれ自転車で走っています。A から見た B の速度 vAB の大きさと向きを求めなさい。
答え: 大きさ 5.0 m/s。向きは、北から西へ傾いた向き(1 秒に北へ 4.0 m、西へ 3.0 m 進む向き)
速度の向きは矢印で考えます。地図の向きが出てくる問題では、北を上、東を右に描きます。
問1東へ 6.0 m/s で進む大きな船があります。その甲板の上を、あなたが北へ 2.5 m/s で走ります(2.5 m/s は、船の上から見た速さです)。岸から見たあなたの速さを求めなさい。
6.5 m/s
船の速度(東へ 6.0 m/s)と、船の上で走る速度(北へ 2.5 m/s)は直角。v = √(6.02 + 2.52) = √42.25 = 6.5 m/s
問2サッカーボールを、水平から 60° 上向きに、8.0 m/s で蹴り出しました。蹴り出した瞬間の速度の x 成分 vx と y 成分 vy を求めなさい。右を x 軸の正の向き、上を y 軸の正の向きとし、ボールは右へ飛ぶものとします。
vx = 4.0 m/s、vy ≒ 6.9 m/s
θ = 60°。vx = v cos θ = 8.0 × cos 60° = 8.0 × 0.500 = 4.0 m/s。vy = v sin θ = 8.0 × sin 60° ≒ 8.0 × 0.866 = 6.928 ≒ 6.9 m/s。60° では cos が 1/2、sin が √3/2 で、30° のときと入れかわることに注意
問3川幅 60 m、流れの速さ 2.0 m/s の川があります。静水での速さが 3.0 m/s の船を、向こう岸へ真っすぐ向けて進めます。向こう岸に着くまでの時間を求めなさい。また、その間に下流へ何 m 流されますか。
20 s。下流へ 40 m 流される
向こう岸へ近づくのは船が静水で進む 3.0 m/s だけ(流れは岸に沿った向きなので、向こう岸へ近づけない)。時間は 60 ÷ 3.0 = 20 s。流される距離は 2.0 × 20 = 40 m。60 ÷ √(2.02 + 3.02) と、岸から見た速さで割らないこと
問4川幅 30 m、流れの速さ 1.5 m/s の川を、静水での速さ 2.5 m/s の船で、真向かいの点に着くように渡ります。
(1) 岸から見た船の速さ(横切る向きの速さ)を求めなさい。
(2) 着くまでの時間を求めなさい。
(1) 2.0 m/s (2) 15 s
(1) 真向かいに着くには、船の速度の上流向きの成分を流れと同じ 1.5 m/s にする。横切る向きの成分は √(2.52 − 1.52) = √4.0 = 2.0 m/s。(2) 30 ÷ 2.0 = 15 s
問5風のない日に、雨が真下へ 6.0 m/s で降っています。あなたは自転車で、水平に 4.5 m/s で走ります。あなたから見た雨の速さを求めなさい。また、あなたから見ると、雨は前と後ろのどちらのほうから降ってくるように見えますか。
7.5 m/s。前のほう(進む向きの側の上)から斜めに降ってくるように見える
あなたを A、雨粒を B とする。vAB = vB + (−vA)。vB は下へ 6.0 m/s、−vA は後ろへ 4.5 m/s で、直角。vAB = √(6.02 + 4.52) = √56.25 = 7.5 m/s。あなたから見た雨は、下へ進みながら後ろへ流れるので、前の上のほうから降ってくる
問6あなた(A)は東へ 5.0 m/s、友だち(B)は南へ 5.0 m/s で、それぞれ自転車で走っています。A から見た B の速度 vAB の大きさと向きを求めなさい。
大きさ 7.1 m/s。向きは南西
−vA は西へ 5.0 m/s。vAB = vB + (−vA) は、南へ 5.0 m/s の先に西へ 5.0 m/s をつないだ矢印。直角なので、vAB = √(5.02 + 5.02) = √50 = 7.07… ≒ 7.1 m/s。南向きの成分と西向きの成分が同じ大きさなので、向きは南と西のちょうど真ん中(南から 45° 西へ傾いた向き)で、南西
公式
2行目は v1 と v2 が直角のときの式です。3行目の θ は、x 軸の正の向きから反時計回りに測った角です。4行目の vAB は、A から見た B の速度です。