ゼロからの高校物理 / 物理基礎 / 力と運動の法則

力の合成と分解(作図)

要点

力の表し方矢印の長さ = 力の大きさ、矢印の向き = 力の向き、矢印の根元 = 作用点
一直線上の合成F = F1 + F2(右を正として、符号をつけて足す)
力の合成F = F1 + F2(F1 と F2 の根元をそろえたとき、その2つを2辺とする平行四辺形の対角線が F)
直角なときの合力F = √F12 + F22(F1 と F2 が直角のとき。F は合力の大きさ)
力の分解もとの力を対角線とする平行四辺形の2辺 = 分力

力の大きさの単位は N(ニュートン)です。

1力とその表し方

力は矢印で表します。矢印の長さが力の大きさ、矢印の向きが力の向き、矢印の根元が力のはたらく点です。

床に置いた箱を手で押すと、止まっていた箱が動き出します。ばねを手で引くと、ばねが伸びます。このように、物の動きを変えたり、物の形を変えたりするはたらきを力といいます。

箱を押すとき、強く押すか弱く押すかで、はたらきが変わります。この強さのちがいを表すのが、力の大きさです。同じ強さでも、右へ押すか左へ押すかで、はたらきは逆になります。この押す向きを表すのが、力の向きです。だから、力を表すには、大きさだけでなく向きも言う必要があります。

そこで、力を矢印で表します。矢印の長さで、力の大きさを表します。2倍の力なら、2倍の長さの矢印です。矢印の向きで、力の向きを表します。矢印の根元は、力がはたらく点に置きます。この点を作用点といいます。手で箱を押すなら、手が箱に触れている所が作用点です。

力のように、向きと大きさをもつ量をベクトルといいます。力はベクトルです。

力の大きさ・向き・作用点の3つを、力の三要素といいます。作用点を通り、力の向きに引いた直線を作用線といいます。下の図では、作用線を破線で描いています。

力の大きさの単位は N です。「ニュートン」と読みます。目安として、質量 100 g の物(小さなりんごくらい)を手のひらにのせて支える力が、約 1 N です。

手のひらを上に向けた手に、質量100グラムの小さなりんごをのせて支えている絵。りんごには、手がりんごを支える約1ニュートンの力の矢印が、上向きに描いてある 手がりんごを支える力 約 1 N 質量 100 g

下の方眼の図では、1 目盛りを 1 N とします。3 N の力は、3 目盛りの長さの矢印になります。

力は、英語の force の頭文字を使って F と書きます。向きも含めた力を表すときは、F の上に矢印を付けて F と書きます。「エフ・ベクトル」と読みます。矢印を付けない F は、力の大きさだけを表します。右向きに 3 N の力なら、F は「右向きに 3 N」、F は「3 N」です。

1 目盛り = 1 N F(右向きに 3 N) 作用点 作用線 向き = 力の向き 長さ = 大きさ(3 目盛り = 3 N)

手で箱を右へ 3 N の力で押しているところです。

確認

背の高い箱を、同じ大きさ・同じ向きの力で押します。上の端を押しても、下の端を押しても、はたらきは同じですか。

答え

同じとは限りません。上の端を押すと箱が倒れることがあるように、作用点が違うと、はたらきが変わります。

2一直線上の2力の合成

一直線上の2つの力は、右を正の向きとして、符号をつけたまま足すと1つにまとまります。

床の上の箱に2本のひもを付け、あなたと友だちが引きます。あなたは右向きに 3 N、友だちも右向きに 2 N で引きます。この2つの力は、1人で右向きに 5 N で引くのと同じはたらきをします。

いくつかの力と同じはたらきをする1つの力を、もとの力の合力といいます。合力を求めることを、力の合成といいます。右向きに 3 N と 2 N の2つの力の合力は、右向きに 5 N です。

友だちが反対の左向きに引くこともあります。そのときに向きを区別するため、約束を決めます。このページでは、一直線上の力は、右を正の向きとします。右向きの力には +、左向きの力には − を付けます。たとえば −2 N は、「左向きに 2 N の力」という意味です。マイナスは「力が小さい」という意味ではありません。

あなたの力を F1、友だちの力を F2(小さい数字は区別の番号)と書きます。一直線上の力は、+ と − で向きを表せます。だから、矢印を付けずに、F1 = +3 N のように符号つきで書きます。符号が向き、符号を取った数が大きさです。

あなたが F1 = +3 N、友だちが F2 = +2 N で引くとき、合力は (+3) + (+2) = +5 N です。+5 N は「右向きに 5 N」です。

今度は、友だちが左向きに 2 N で引きます。F2 = −2 N です。あなたの右向きの 3 N のうち、2 N 分は、友だちの左向きの 2 N で打ち消されます。残るのは、右向きの 1 N です。符号をつけたまま足すと、(+3) + (−2) = +1 N です。足し算の答えも、右向きに 1 N になります。

どちらの場合も、符号をつけたまま足せば、合力が求まります。

F = F1 + F2
一直線上の力の合成です。右を正の向きとし、F1・F2 に符号をつけて足します。答えの F の符号が、合力の向きを表します。

あなたが右向きに 3 N、友だちが左向きに 3 N で引くと、(+3) + (−3) = 0 N です。このとき、合力は 0 です。2つの力をまとめると、力がはたらいていないのと同じになります。

上の段は、床の上の箱を、あなたと友だちがひもで引く場面。下の段は、方眼と −5 から +10 N の目盛りの上に、根元をそろえて描いたあなたの力 F1、友だちの力 F2、合力 F の3本の矢印 あなた 友だち −50+5+10 根元 1 目盛り = 1 N 右が正の向き 0 0 0 F1 あなた F2 友だち 合力 F

下の段の矢印は、長さが力の大きさ、向きが力の向きです。3本は見やすいように上下にずらして描いていますが、根元はどれも箱です。F1 と F2 が箱にはたらく力で、合力 F はその2つをまとめた1つの力です。右を正の向きとしています。

F = () + () = N

やってみよう

あなたの力 F1 を +4 N にしてください。友だちの力 F2 を、まず +2 N にしてください。次に −2 N に変えてください。合力の大きさと向きは、どう変わりましたか。

分かること

合力は +6 N(右向きに 6 N)から +2 N(右向きに 2 N)に変わりました。

確認

逆向きの2つの力の合力は、大きいほうの力の向きを向きますか。

答え

向きます。小さいほうの力の分だけ打ち消されて、大きいほうの力の向きの力が残るからです。

例題

箱に2本のひもを付けて、一直線上で引きます。1本は右向きに 5 N、もう1本は左向きに 2 N です。合力の向きと大きさを求めなさい。

  1. 右を正の向きとします。
  2. 右向きの 5 N は F1 = +5 N、左向きの 2 N は F2 = −2 N です。
  3. F = F1 + F2 = (+5) + (−2) = +3 N です。
  4. 符号が + なので、合力は右向きです。

答え: 右向きに 3 N

3角度のある2力の合成

一直線上にない2つの力の合力は、2つの矢印の根元をそろえたとき、その2つの矢印を2辺とする平行四辺形の対角線です。

床の上の箱に2本のひもを付け、上から見ます。あなたは右向きに 4.0 N で引きます。友だちは、図の上向き(上から見ているので、奥へ向かう向き)に 3.0 N で引きます。2本のひもは、直角になっています。

2つの力は向きがそろっていないので、一直線上にありません。だから、4.0 + 3.0 = 7.0 N とも、4.0 − 3.0 = 1.0 N ともまとめられません。箱は、右と上の間の、斜めの向きに引かれます。この斜めの力を、作図で求めます。

向きのちがう力なので、矢印を付けて書きます。あなたの力を F1、友だちの力を F2、2つの合力を F と書きます。F1 は「エフ・ワン・ベクトル」と読みます。矢印のない F1、F2、F は、それぞれの力の大きさと、合力の大きさです。項目2 のような + や − は付けません。

合力は、次の3つの手順で求めます。

平行四辺形は、向かい合う辺が平行で、長さが同じ四角形です。方眼の上で 1 目盛りを 1.0 N とすると、F1 は右へ 4 目盛り、F2 は上へ 3 目盛りの矢印です。F1 の先から、F2 と同じく上へ 3 目盛りの線を引きます。F2 の先から、F1 と同じく右へ 4 目盛りの線を引きます。2本の線が交わる点が、向かい側の角です。根元から右へ 4 目盛り、上へ 3 目盛りの点です。

力が斜めの矢印でも、かき方は同じです。たとえば2つ目の力が右へ 1 目盛り・上へ 2 目盛りの矢印なら、1つ目の力の矢印の先から、右へ 1 目盛り・上へ 2 目盛り進んだ点が、向かい側の角です。

この場面では2本のひもが直角なので、平行四辺形は長方形になります。合力の矢印は、横 4 目盛り・縦 3 目盛りの長方形の対角線です。対角線の長さは、三平方の定理で √42 + 32 = √25 = 5 目盛りです。1 目盛りが 1.0 N なので、合力の大きさは 5.0 N です。式で書くと、次のようになります。

F = √F12 + F22
F1 と F2 が直角のときだけ使える式です。F1、F2 はそれぞれの力の大きさ、F は合力の大きさです。

数値を入れると、F = √4.02 + 3.02 = √25 = 5.0 N です。

平行四辺形で2つの力をまとめることを、次の式で表します。

F = F1 + F2
この + は、矢印を平行四辺形でまとめることを表します。大きさの足し算ではありません。

項目2の F = F1 + F2 は、2つの矢印が一直線に並ぶときの、この式の特別な場合です。

箱を上から見た方眼の図。箱の点から、あなたの力 F1(右向き 4.0 N)と、友だちの力 F2(F1 から角をなす向き 3.0 N)の矢印、2つを2辺とする平行四辺形の破線と、対角線の合力 F の太い矢印。2つの力の間の角の印 1 目盛り = 1.0 N あなた 友だち 90° F1 あなた 4.0 N F2 友だち 3.0 N 合力 F

箱を上から見た図で、図の上向きは奥へ向かう向きです。藍の矢印は力で、太い矢印が合力です。破線は平行四辺形の残りの2辺です。

合力の大きさ F N

やってみよう

友だちの引く向きを 60° にしてください。次に 120° にしてください。合力の大きさは、それぞれいくつですか。

分かること

60° で 6.1 N、120° で 3.6 N です。2本のひもの間の角が開くほど、合力の大きさは小さくなります。

確認

2つの力の合力の大きさは、いつも2つの力の大きさの和(4.0 + 3.0 = 7.0 N)になりますか。

答え

なりません。和になるのは、2つの力が同じ向きのときだけです。

例題

箱に2本のひもを付けて、互いに直角な向きに引きます。1本の力の大きさは 6.0 N、もう1本は 8.0 N です。合力の大きさを求めなさい。

  1. 2つの力の矢印の根元をそろえ、2辺とする平行四辺形をかきます。
  2. 2つの力は直角なので、平行四辺形は長方形です。合力はその対角線です。
  3. そこで、F = √F12 + F22 が使えます。
  4. F = √6.02 + 8.02 = √36 + 64 = √100 = 10 N です。

答え: 10 N

4力の分解

1つの力は、それを対角線とする平行四辺形の2辺に分けられます。分けた2つの力を分力といいます。

雪の上のそりを、あなたがひもで引きます。横から見た図で考えます。ひもは、前(右)に向かって、斜め上へ張っています。ひもがそりを引く力の大きさは 5.0 N です。

斜めに引く力には、2つのはたらきがあります。1つは、そりを前へ進めるはたらきです。もう1つは、そりを上へ引き上げようとするはたらきです。この2つを別々に考えると、分かりやすくなります。

1つの力を、同じはたらきをする2つの力に分けることを、力の分解といいます。分けてできた2つの力を、もとの力の分力といいます。分解は、項目3の合成の逆です。合成は2つの力を1つにまとめ、分解は1つの力を2つに分けます。

分力は、次の3つの手順で求めます。

合成のときと同じ平行四辺形ですが、今度は、対角線(もとの力)が先に分かっていて、2辺を求めます。

方眼の 1 目盛りを 1.0 N とします。ひもの力が、根元から右へ 4 目盛り・上へ 3 目盛りの点まで伸びる矢印だとします。この矢印の長さは、三平方の定理で √42 + 32 = 5 目盛り、つまり 5.0 N です。この力を、横(前へ進める向き)と縦(上へ引き上げる向き)に分けます。横と縦は直角なので、平行四辺形は長方形になります。長方形の横の辺は 4 目盛り、縦の辺は 3 目盛りです。だから、横向きの分力は 4.0 N、縦向きの分力は 3.0 N です。方眼の上で横と縦に分けるときは、目盛りを数えるだけで分力が読めます。

横向きの 4.0 N と縦向きの 3.0 N を、項目3の方法で合成してみます。2つは直角なので、合力の大きさは √4.02 + 3.02 = 5.0 N です。向きも、もとのひもの向きになります。分力を合成すると、もとの力に戻ります。分力は、2つ合わせて、もとの力と同じはたらきをするからです。

雪の上のそりを横から見た方眼の図。そりの前の端の作用点から、ひもが引く力 F の矢印と、それを対角線とする長方形の破線、横向きの分力と縦向きの分力の点線の矢印 1 目盛り = 1.0 N 雪 あなた 横向きの分力 縦向きの分力 ひもが引く力F 5.0 N ひもが引く力 F 5.0 N

藍の実線がひもの力、点線が分力です。破線は、ひもの力を対角線とする長方形の残りの2辺です。このページでは、ひもの力だけを描いています。

横向きの分力 N 縦向きの分力 N

やってみよう

ひもの向きの「右へ 5」のボタンを押してください。そこから「右へ 4・上へ 3」「右へ 3・上へ 4」「上へ 5」のボタンを順に押して、ひもを立てていきます。そりを前へ進める横向きの分力は、どう変わりましたか。

分かること

横向きの分力は 5.0 N → 4.0 N → 3.0 N → 0.0 N と小さくなりました。縦向きの分力は 0.0 N → 3.0 N → 4.0 N → 5.0 N と大きくなりました。ひもの力は同じ 5.0 N でも、ひもを立てるほど、そりを前へ進めるはたらきは小さくなります。真上に引くと、前へ進めるはたらきはなくなります。

分ける2つの向きは、横と縦でなくてもかまいません。直角でない2つの向きに分けるときも、手順は上の①〜③と同じです。下の図は、右へ 6 目盛り・上へ 3 目盛りの矢印で表される力を、「横向き」と「右へ 4 目盛り・上へ 3 目盛りの斜めの向き」に分けたものです(1 目盛り = 1.0 N)。①で根元から2つの向きに破線を引き、②でもとの矢印の先から、それぞれの破線と平行な線を引くと、平行四辺形ができます。③で根元から出る2辺を読むと、横向きの分力は 2 目盛りで 2.0 N、斜めの向きの分力は √42 + 32 = 5 目盛りで 5.0 N です。

1 目盛り = 1.0 N 根元 横向き ① 斜めの向き ① ② ② もとの力 F ③ 横向きの分力 2.0 N ③ 斜めの向きの分力 5.0 N

分ける2つの向きが直角でないので、平行四辺形は長方形になりません。もとの力が対角線、根元から出る2辺が分力なのは、横と縦に分けるときと同じです。

確認

2つの分力の大きさを足すと、もとの力の大きさと等しくなりますか。

答え

等しくなりません。「右へ 4・上へ 3」では 4.0 + 3.0 = 7.0 N で、もとの力の 5.0 N とちがいます。

例題

方眼の上で、力 F を、根元から右へ 4 目盛り・上へ 3 目盛りの点まで伸びる矢印で表します。1 目盛りは 2.0 N です。この力を、横向きと縦向きの2つの分力に分けなさい。また、もとの力 F の大きさを求めなさい。

1 目盛り = 2.0 N 根元 F
  1. F の根元から、横向きと縦向きに線を引きます。
  2. F の先から、横と縦に平行な線を引き、F が対角線になる長方形をかきます。
  3. 長方形の横の辺は 4 目盛りなので、横向きの分力は 4 × 2.0 = 8.0 N です。
  4. 縦の辺は 3 目盛りなので、縦向きの分力は 3 × 2.0 = 6.0 N です。
  5. F の長さは、三平方の定理で √42 + 32 = 5 目盛りなので、大きさは 5 × 2.0 = 10 N です。

答え: 横向きの分力 8.0 N、縦向きの分力 6.0 N、もとの力 10 N

練習問題

力の大きさの単位は N です。方眼の問題は、問題ごとに 1 目盛りが何 N かを書いています。

パターン1 一直線上の合成

どの問題も、一直線上の力で、右を正の向きとします。

問1箱に2本のひもを付けて、一直線上で引きます。次の2つの場合について、合力の向きと大きさを求めなさい。
(1) 右向きに 1 N と、右向きに 4 N
(2) 右向きに 2 N と、左向きに 5 N

答えを見る

(1) 右向きに 5 N (2) 左向きに 3 N

(1) F = (+1) + (+4) = +5 N。符号が + なので右向き。(2) F = (+2) + (−5) = −3 N。符号が − なので左向き

問2箱に3本のひもを付けて、一直線上で引きます。右向きに 2 N、左向きに 4 N、右向きに 3 N です。合力の向きと大きさを求めなさい。

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右向きに 1 N

3つの力も、符号をつけたまま全部足せばよい。F = (+2) + (−4) + (+3) = +1 N。符号が + なので右向き。先に右向きの2つをまとめて (+2) + (+3) = +5 N とし、次に (+5) + (−4) = +1 N としても、同じ答えになる

パターン2 平行四辺形で合力を作図

問3箱に2本のひもを付けて、互いに直角な向きに引きます。1本の力の大きさは 9.0 N、もう1本は 12 N です。合力の大きさを求めなさい。

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15 N

2つの力は直角なので、平行四辺形は長方形で、合力はその対角線。F = √9.02 + 122 = √81 + 144 = √225 = 15 N

問4方眼(1 目盛り = 2.0 N)の上の点 O に、2つの力がはたらいています。F1 は右へ 2 目盛り・上へ 1 目盛りの矢印、F2 は右へ 1 目盛り・上へ 3 目盛りの矢印です。合力 F を作図し、その大きさを求めなさい。

1 目盛り = 2.0 N O F1 F2
答えを見る

合力は、O から右へ 3 目盛り・上へ 4 目盛りの矢印。大きさは 10 N

F1 の先(右へ 2・上へ 1 の点)から、F2 と同じく右へ 1・上へ 3 進むと、右へ 3・上へ 4 の点に着く。F2 の先から F1 と同じく右へ 2・上へ 1 進んでも、同じ点に着く。ここが平行四辺形の向かい側の角なので、合力は O から右へ 3 目盛り・上へ 4 目盛りの矢印。長さは三平方の定理で √32 + 42 = 5 目盛り。大きさは 5 × 2.0 = 10 N

1 目盛り = 2.0 N O F1 F2 合力 F 10 N

パターン3 力の分解

問5方眼(1 目盛り = 1.0 N)の上の点 O に、右へ 6 目盛り・上へ 8 目盛りの矢印で表される力 F がはたらいています。この力を、横向きと縦向きの2つの分力に分けなさい。また、もとの力 F の大きさを求めなさい。

1 目盛り = 1.0 N O F
答えを見る

横向きの分力 6.0 N、縦向きの分力 8.0 N、もとの力 10 N

F が対角線になる長方形をかくと、横の辺は 6 目盛り、縦の辺は 8 目盛り。横向きの分力は 6 × 1.0 = 6.0 N、縦向きの分力は 8 × 1.0 = 8.0 N。F の長さは √62 + 82 = √100 = 10 目盛りなので、大きさは 10 N

1 目盛り = 1.0 N O F 横向きの分力 6.0 N 縦向きの分力 8.0 N

問6方眼(1 目盛り = 1.0 N)の上の点 O に、右へ 7 目盛り・上へ 4 目盛りの矢印で表される力 F がはたらいています。この力を、「横向き」と「斜めの向き(右へ 3 目盛り・上へ 4 目盛りの向き。図の斜めの破線)」の2つの向きに分けなさい。それぞれの分力の大きさを求めなさい。

1 目盛り = 1.0 N O F 横向き 斜めの向き
答えを見る

横向きの分力 4.0 N、斜めの向きの分力 5.0 N

分ける向きが直角でなくても、手順は同じ(項目4の、直角でない2つの向きに分けた図と同じかき方)。F の先(右へ 7・上へ 4 の点)から、横向きの破線と平行に左へ線を引くと、斜めの破線と、右へ 3・上へ 4 の点で交わる。F の先から、斜めの破線と平行に線を引くと、横向きの破線と、右へ 4 の点で交わる。これで F を対角線とする平行四辺形ができる。根元 O から出る2辺のうち、横向きの辺は 4 目盛りなので 4.0 N。斜めの向きの辺は右へ 3・上へ 4 なので、長さは √32 + 42 = 5 目盛りで 5.0 N。2つの向きは直角ではないので、平行四辺形は長方形にならない

1 目盛り = 1.0 N O F 横向き 斜めの向き 横向きの分力 4.0 N 斜めの向きの分力5.0 N

つまずきやすいところ

まとめ

要点

力の表し方矢印の長さ = 力の大きさ、矢印の向き = 力の向き、矢印の根元 = 作用点
一直線上の合成F = F1 + F2(右を正として、符号をつけて足す)
力の合成F = F1 + F2(F1 と F2 の根元をそろえたとき、その2つを2辺とする平行四辺形の対角線が F)
直角なときの合力F = √F12 + F22(F1 と F2 が直角のとき。F は合力の大きさ)
力の分解もとの力を対角線とする平行四辺形の2辺 = 分力

力の大きさの単位は N(ニュートン)です。

物理基礎 第2章 力と運動の法則

  1. 力の合成と分解(作図)
  2. 力の合成と分解(三角比)
  3. 重力と弾性力
  4. 垂直抗力・張力・摩擦力
  5. 力のつり合いと作用・反作用
  6. 運動の法則
  7. 斜面上の運動
  8. 2つの物体の運動
  9. 摩擦と運動
  10. 摩擦と運動(2)
  11. 運動方程式の応用
  12. 運動方程式の応用(2)
  13. 空気抵抗と終端速度
  14. 圧力と浮力

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