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万有引力

公式

万有引力の法則F = GMmr2r は 2 つの物体の中心どうしの距離です。
地表での重力mg = GMmR2 → GM = gR2
円軌道の衛星mv2r = GMmr2 → v = √GMr
第一宇宙速度v = √gR ≒ 7.9 km/s
第3法則T2r3 = 4π2GM楕円の軌道では、r を半長軸 a にします。

1万有引力の法則

質量をもつ物体どうしは、互いに引き合っています。その力の大きさは、質量の積に比例し、中心どうしの距離の2乗に反比例します。

手を離したリンゴは、地面に落ちます。地球がリンゴを引いているからです。月は、地球のまわりを回り続けています。円を描いて回り続ける物体には、円の中心を向く力がはたらいています。ニュートンは、リンゴを落とす力と、月を地球のまわりに回らせる力は、同じ種類の力だと考えました。

左は、リンゴの木から真下へ落ちるリンゴの絵で、リンゴには下向きに地球が引く力の矢印がある。右は、地球のまわりを回る月の絵で、月には地球の中心へ向かう地球が引く力の矢印がある 地球が引く力 落ちるリンゴ 地球 月 地球が引く力 地球のまわりを回る月

大きさと距離は縮尺どおりではありません。

さらにニュートンは、地球と物体の間だけでなく、質量をもつ物体どうしなら、どの 2 つも互いに引き合っていると考えました。この引き合う力を万有引力といいます。「万有」は「すべての物がもっている」という意味です。物体 A が物体 B を引く力と、B が A を引く力は、同じ大きさで逆向きです。この 2 つの力は、作用・反作用の関係にあります。

万有引力の大きさは、2 つの物体の質量と、2 つの間の距離で決まります。片方の質量を 2 倍にすると、万有引力も 2 倍になります。両方の質量を 2 倍にすると、2 × 2 = 4 倍です。このことを「質量の積に比例する」といいます。間の距離を 2 倍にすると、万有引力は 1/(2 × 2) = 1/4 倍になります。距離を 3 倍にすると、1/(3 × 3) = 1/9 倍です。これを「距離の 2 乗に反比例する」といいます。

2 つの物体の質量を M と m、中心どうしの距離を r とすると、万有引力の大きさ F は次の式で表されます。これを万有引力の法則といいます。

F = GMmr2

地球と物体のように質量が大きく違うときは、大きいほうを M、小さいほうを m にします。Mm は M × m のことで、r2 は r × r のことです。G は万有引力定数といい、どの物体どうしでも同じ値です。

G = 6.7 × 10−11 N·m2/kg2

単位の N·m2/kg2 は、質量を kg、距離を m で式に入れたとき、F の単位が N になるように付けた単位です。

10−11(10 のマイナス 11 乗)は、0.000…01 というとても小さい数です。6.7 × 10−11 は、小数点の後に 0 が 10 個並んでから 67 が来ます。反対に、103 は 10 を 3 回掛けた 1000 です。10 の累乗どうしを掛けるときは、右上の小さな数(指数)を足します。たとえば、103 × 10−11 = 10−8 です。24.12 × 10−8 のように前の数が 10 以上になったら、24.12 = 2.412 × 10 なので、2.412 × 10−7 と書き直します(10 を 1 つ指数に移すと、指数が 1 増えます)。

r は、2 つの物体の表面どうしの距離ではなく、中心どうしの距離です。地球のような球の形の天体は、質量が全部中心に集まっているとして、万有引力を計算してよいことが分かっています。

下の図で、質量と距離を変えると、2 つの球が引き合う力が初めの何倍になるかを確かめます。

A(質量 M) B が A を引く力 A が B を引く力

力の大きさは、質量 1 倍・距離 1 倍のときを 1 として表しています。とても短い矢印は、見えるように少し長めに描いています。

力の大きさ(初めの何倍か) 1 倍

やってみよう

「B の質量」の「2 倍」のボタンと、「中心どうしの距離」の「2 倍」のボタンを押してください。力は初めの何倍になりましたか。

分かること

1/2 倍です。質量 2 倍で 2 倍、距離 2 倍で 1/4 倍なので、2 × 1/4 = 1/2 倍になります。

確認

質量の大きい物体 A が小さい物体 B を引く力は、B が A を引く力より大きいですか。

答え

いいえ。作用・反作用の関係なので、同じ大きさです。

例題

質量 60 kg の 2 人が、中心どうしの距離 1.0 m で並んで立っています。2 人の間にはたらく万有引力の大きさを求めなさい。万有引力定数は 6.7 × 10−11 N·m2/kg2 とします。

  1. M = 60 kg、m = 60 kg、r = 1.0 m を F = GMm/r2 に入れます。
  2. F = 6.7 × 10−11 × 60 × 60 ÷ 1.02 です。
  3. 60 × 60 = 3600 = 3.6 × 103 なので、F = 6.7 × 3.6 × 103 × 10−11 です。
  4. 6.7 × 3.6 = 24.12、103 × 10−11 = 10−8 なので、F = 24.12 × 10−8 = 2.412 × 10−7 N です。
  5. 与えた数(6.7 と 1.0 と 60)が 2 桁なので、答えも 2 桁に丸めて、F ≒ 2.4 × 10−7 N です。
  6. 1 人にはたらく重力 mg = 60 × 9.8 ≒ 5.9 × 102 N に比べてとても小さいので、人どうしが引き合う力はふだん感じません。

答え: 2.4 × 10−7 N

2重力と万有引力

地上の物体にはたらく重力は、地球との万有引力です。地表では mg = GMm/R2 となり、ここから GM = gR2 が出ます。

地球が物体を引く力を重力といい、質量 m の物体にはたらく重力の大きさは mg です。g は重力加速度の大きさ 9.8 m/s² です。この重力は、地球と物体の間の万有引力です。

地球の半径を R と書きます。R = 6.4 × 106 m です。106 は 10 を 6 回掛けた 1000000 なので、R は 6400000 m、つまり 6400 km です。地表にある物体と地球の中心どうしの距離は、地球の半径 R です。

地球の質量を M、物体の質量を m とします。地表で、重力 mg と万有引力 GMm/R2 は同じ力なので、次の式が成り立ちます。

mg = GMmR2

両辺を m で割ると、g = GM/R2 です。m が消えるので、g は物体の質量によりません。両辺に R2 を掛けると、次の式になります。

GM = gR2

地球の質量 M を覚えていなくても、GM は g と R から計算できます。このページでは、GM が出てきたら gR2 に置き換えて計算します。

地球は自転しているので、地球と一緒に回る人から見ると、物体には遠心力(自転の軸から遠ざかる向きの見かけの力)もはたらきます。遠心力は赤道でも万有引力の約 0.3% しかないので、このページでは考えず、重力 = 万有引力とします。

地表からの高さを h と書きます。高さ h の所にある物体と地球の中心どうしの距離 r は、次のようになります。

r = R + h

高さ h での重力の大きさは、F = GMm/r2 です。GM = gR2 を入れると、F = mgR2/r2 となり、地表の重力 mg の (R/r)2 倍です。たとえば、高さが地球の半径の 1/10(640 km)なら、r = 1.1R です。重力は 1/(1.1 × 1.1) = 1/1.21 で、地表の約 0.83 倍になります。

下の図で、1.0 kg の物体をロケットで高く持ち上げたとき、重力の大きさがどう変わるかを確かめます。

地球 中心からの距離 中心 1.0 kg 物体にはたらく重力 1.0 kg 地表での重力 重力(地球が引く万有引力)

物体の質量は 1.0 kg なので、重力の大きさ [N] と重力加速度の大きさ [m/s²] は同じ数になります。

中心からの距離 重力の大きさ 重力加速度の大きさ

やってみよう

高さを 0 から R(地表から地球の半径 1 つ分)にしてください。重力の大きさを読んで、地表の何倍になったかを求めてください。

分かること

9.80 N から 2.45 N になり、2.45 ÷ 9.80 = 0.25 なので 1/4 倍です。高さ R では、中心からの距離が R から 2R の 2 倍になるからです。

確認

高さ R の所で物体を静かに放すと、落ちはじめの加速度の大きさは、地表の 9.8 m/s² と同じですか。

答え

いいえ。重力加速度の大きさも、地表の 1/4 になります。

例題

地球の質量 M を求めなさい。重力加速度の大きさは 9.8 m/s²、地球の半径は 6.4 × 106 m、万有引力定数は 6.7 × 10−11 N·m2/kg2 とします。

  1. GM = gR2 の両辺を G で割ると、M = gR2/G です。
  2. R2 = (6.4 × 106)2 = 6.42 × 106 × 106 = 40.96 × 1012 = 4.096 × 1013 です。
  3. gR2 = 9.8 × 4.096 × 1013 = 40.14 × 1013 = 4.014 × 1014 です。
  4. 10 の累乗どうしで割るときは、指数を引きます。14 − (−11) = 25 なので、M = 4.014 × 1014 ÷ (6.7 × 10−11) = 0.599 × 1025 です。0.599 = 5.99 × 10−1 なので、M = 5.99 × 1024 kg です。
  5. 2 桁に丸めて、M ≒ 6.0 × 1024 kg です。

答え: 6.0 × 1024 kg

3人工衛星と第一宇宙速度

物体を十分に速く水平に打ち出すと、地球に引かれて落ち続けながら、地面に着かずに地球を回ります。地表すれすれを回る速さ √gR を第一宇宙速度といいます。

高い台の上から、ボールを水平に投げます。ボールは、横に進みながら下に落ち、曲線(放物線)を描いて地面に着きます。投げる速さを大きくすると、地面に着くまでに横に進む距離が長くなり、遠くに落ちます。

高い台の端から、ボールを水平にゆっくり投げたときと速く投げたときの道を重ねた絵。どちらも同じ時間ごとに同じだけ下へ落ち、速く投げたほうが台から遠くに着く ゆっくり投げた 速く投げた

薄いボールは、同じ時間ごとの位置です。

地面が平らなら、どんなに速く投げても、物体はいつか地面に着きます。ところが、地球は丸いので、遠くまで進むと、地面のほうも下がっていきます。打ち出す速さが十分に大きいと、物体が落ちる分だけ地面も下がり、物体は地面に着かずに地球を一周できます。ニュートンは、高い山の上から大砲で物体を水平に打ち出すことを考えて、このことを説明しました。

下の図で、高い山の上から打ち出す速さを変えて、物体がどこに落ちるか、落ちずに一周するかを確かめます。

地球 打ち出す点 万有引力(重力)

打ち出す点は地表から 128 km(地球の半径の 0.02 倍)の高さです。見やすいように、地表からの高さは実際の 10 倍に広げて描いています。こんなに高い山は実際にはありませんが、ニュートンが考えたように、山の上から打ち出すとしています。空気の抵抗は考えません。動きは実際の 400 倍の速さです。

結果 — 落ちた所まで(地面に沿って) —

やってみよう

「7.0 km/s」「7.5 km/s」「7.7 km/s」「7.9 km/s」のボタンを順に押し、そのたびに「打ち出す」を押して、落ちた所までの距離を読んでください。速さを 7.0 km/s の 1.1 倍の 7.7 km/s にしたとき、距離は 7.0 km/s のときの約何倍になりましたか。7.7 km/s で落ちた所は、地球の反対側(地面に沿って約 2.0 × 104 km 先)より手前ですか。

分かること

距離は 2550 km、4270 km、6990 km です。6990 ÷ 2550 = 2.7… なので約 2.7 倍で、速さは 1.1 倍しか変わらないのに、距離は大きく延びます。それでも 7.7 km/s で落ちた所は、反対側より手前です。7.9 km/s では、落ちずに地球を一周して戻ってきます。

地表すれすれを 7.9 km/s で水平に進む物体を考えます。1.0 s の間に、物体は横に 7.9 km 進みます。その間に、静かに落とした物体と同じだけ落ちます(静かに落とした物体が t 秒で落ちる距離は ½gt2 なので、½ × 9.8 × 1.02 = 4.9 m)。一方、丸い地球の表面は、横に 7.9 km 進んだ所で、打ち出した所を通る水平な線から約 4.9 m 下がっています。物体が落ちた分だけ地面も下がっているので、物体は地面からの高さを保ったまま進み続けます。

地球の中心から距離 r の円の上を、速さ v で回る物体(人工衛星)を考えます。円を描いて回る物体にはたらく中心向きの合力を向心力といい、質量 m の物体が半径 r の円を速さ v で回るとき、その大きさは mv2/r です。人工衛星にはたらく力は、地球の万有引力 GMm/r2 だけで、これが向心力です。だから、次の式が成り立ちます。

mv2r = GMmr2

両辺を m で割り、r を掛けると、v2 = GM/r です。v は 2 乗すると GM/r になる数なので、次のように書けます。

v = √GMr

地表すれすれを回るときは、r = R です。GM = gR2 を入れると、v = √gR2R = √gR になります。数値を入れると、gR = 9.8 × 6.4 × 106 = 62.72 × 106 です。√62.72 = 7.919… で、√106 = 103 です(103 × 103 = 106 のため)。だから v = 7.919… × 103 m/s です。2 桁に丸めて、v ≒ 7.9 × 103 m/s = 7.9 km/s です。

地表すれすれで、地球を回る人工衛星になるための速さを第一宇宙速度といいます。第一宇宙速度は約 7.9 km/s です。図の打ち出す点の実際の高さは地球の半径の 0.02 倍しかないので、図で一周した速さも、第一宇宙速度とほぼ同じ 7.9 km/s です。

確認

重力加速度の大きさが地球と同じで、半径が地球より大きい星があるとします。この星の第一宇宙速度は、地球の第一宇宙速度より大きいですか、小さいですか。

答え

大きいです。v = √gR で、g が同じなら R が大きいほど v も大きくなります。

例題

地表から高さ R(地球の半径と同じ高さ)の円軌道を回る人工衛星の速さを求めなさい。重力加速度の大きさは 9.8 m/s²、地球の半径は 6.4 × 106 m とします。

  1. 高さ R の所なので、中心からの距離は r = R + R = 2R です。
  2. v = √GMr に GM = gR2 と r = 2R を入れると、v = √gR22R = √gR2 です。
  3. gR/2 = 9.8 × 6.4 × 106 ÷ 2 = 31.36 × 106 です。
  4. 5.6 × 5.6 = 31.36 なので √31.36 = 5.6、√106 = 103 です。だから v = 5.6 × 103 m/s = 5.6 km/s です。

答え: 5.6 km/s(5.6 × 103 m/s)

4第3法則を万有引力から導く

円軌道で回る物体では T2/r3 = 4π2/GM となり、この値は中心の天体の質量 M だけで決まります。だから、同じ天体のまわりを回るものどうしで T2/r3 が等しくなります。

太陽のまわりを回る惑星の通り道(軌道)は、円に近い楕円(少しつぶれた円)です。楕円の、一番長い差し渡しの半分の長さを半長軸といい、a で表します。円なら、半長軸は半径と同じです。惑星が 1 周する時間を公転周期といい、T で表します。

ケプラーは、惑星の観測の記録から、T2/a3 がどの惑星でも同じになることを見つけました。これがケプラーの第3法則です。この項目では、この法則が万有引力から出てくることを確かめます。計算を簡単にするため、軌道を円とし、a の代わりに円の半径 r を使います。

地球のまわりを、2 つの人工衛星が円軌道で回っています。外側の衛星の軌道の半径は、内側の衛星の軌道の半径の 4 倍です。

地球のまわりの半径rと半径4rの円軌道を、2つの人工衛星が反時計回りに回る絵。外側の衛星が1周する間に、内側の衛星は8周する 外側の衛星 半径 4r 内側の衛星 半径 r
内側: 8 周 外側: 1 周

動きは速めて見せています。

項目3 の v = √GMr を使います。半径が 4 倍の円軌道では、速さは √14 = 12 倍になります。一周の道のり 2πr は 4 倍で、速さは 1/2 倍なので、一周にかかる時間(周期)は 4 ÷ (1/2) = 8 倍です。外側の衛星が 1 周する間に、内側の衛星は 8 周します。

このとき、T2 は 8 × 8 = 64 倍、r3 も 4 × 4 × 4 = 64 倍です。T2/r3 は変わりません。

周期 T は、一周の道のり 2πr を速さ v で割った時間なので、T = 2πr/v です。両辺を 2 乗すると、T2 = 4π2r2/v2 です。項目3 の v2 = GM/r を入れると、T2 = 4π2r2 ÷ (GM/r) = 4π2r3/GM です。両辺を r3 で割ると、次の式になります。

T2r3 = 4π2GM
r 太陽(質量 M) 万有引力 GMm/r2 速度 v 惑星(質量 m)

万有引力が向心力になって、惑星は円を描いて回ります。一周の時間が周期 T です。

右辺には、中心の天体の質量 M と、定数の G・π しかありません。回っている物体の質量 m は、項目3 で両辺を m で割ったときに消えています。だから、同じ天体のまわりを回るものどうしなら、どれも T2/r3 が同じ値になり、ケプラーの第3法則が成り立ちます。楕円の軌道でも、r を半長軸 a に置き換えた式が成り立ちます(このページでは導きません)。

確認

同じ半径の円軌道を、地球のまわりで回る衛星と、地球より質量の大きい惑星のまわりで回る衛星があります。周期が長いのはどちらですか。

答え

地球のまわりの衛星です。T2 = 4π2r3/GM で、M が小さいほど T2 が大きいからです。

例題

地表すれすれの円軌道を、第一宇宙速度 7.9 km/s で回る人工衛星の周期を求めなさい。地球の半径は 6.4 × 106 m、π = 3.14 とします。答えは秒と分の両方で書きなさい。

  1. 地表すれすれなので r = R = 6.4 × 106 m、速さは v = 7.9 km/s = 7.9 × 103 m/s です。
  2. T = 2πr/v に入れると、T = 2 × 3.14 × 6.4 × 106 ÷ (7.9 × 103) です。
  3. 2 × 3.14 × 6.4 = 40.192 なので、分子は 40.192 × 106 = 4.0192 × 107 です。
  4. 4.0192 × 107 ÷ (7.9 × 103) = 0.5087… × 104 = 5.087… × 103 s で、2 桁に丸めて ≒ 5.1 × 103 s です。
  5. 1 分は 60 s なので、T = 5.087… × 103 s = 5.087… × 103 ÷ 60 分 = 84.7… 分 で、2 桁に丸めて ≒ 85 分です。

答え: 5.1 × 103 s(約 85 分)

練習問題

重力加速度の大きさは 9.8 m/s²、万有引力定数は 6.7 × 10−11 N·m2/kg2、地球の半径は 6.4 × 106 m、π = 3.14 とします。

パターン1 万有引力の法則と比

問12 つの球 A・B が、ある距離で 4.5 × 10−6 N の万有引力で引き合っています。B を質量が 2 倍の球に取り替え、中心どうしの距離を 3 倍にします。万有引力の大きさは何 N になりますか。

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1.0 × 10−6 N

F = GMm/r2 で、m が 2 倍なので F は 2 倍、r が 3 倍なので F は 1/(3 × 3) = 1/9 倍。合わせて 2 × 1/9 = 2/9 倍。4.5 × 10−6 × 2/9 = 1.0 × 10−6 N

問2月の質量は地球の質量の 0.012 倍、月の半径は地球の半径の 0.27 倍です。月の表面での重力加速度の大きさを求めなさい。

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1.6 m/s²(地球の約 1/6)

地表の重力加速度は g = GM/R2(M は天体の質量、R は天体の半径)。月の質量 0.012M と月の半径 0.27R を入れると、g月 = G × 0.012M ÷ (0.27R)2 = (0.012 ÷ 0.272) × GM/R2。GM/R2 は地球の重力加速度 9.8 m/s² なので、g月 = 0.012 ÷ 0.0729 × 9.8 = 0.1646… × 9.8 = 1.61… ≒ 1.6 m/s²

パターン2 高さと重力・衛星の速さ

問3質量 2.0 kg の物体を、地表から高さ 2R(地球の半径の 2 倍)の所まで運びました。この物体にはたらく重力の大きさは、地表の何倍ですか。また、何 N ですか。

答えを見る

1/9 倍、2.2 N

中心からの距離は r = R + 2R = 3R。重力は地表の (R/r)2 = (1/3)2 = 1/9 倍。地表の重力は 2.0 × 9.8 = 19.6 N なので、19.6 × 1/9 = 2.17… ≒ 2.2 N

問4地表から高さ 9.6 × 106 m の円軌道を回る人工衛星があります。(1) 衛星の速さ v を、重力加速度の大きさ g、地球の半径 R、中心からの距離 r で表しなさい。(2) 速さ v を求めなさい。

答えを見る

(1) v = √gR2r (2) 5.0 × 103 m/s(5.0 km/s)

(1) v = √GMr に GM = gR2 を入れて、v = √gR2r。(2) r = R + h = 6.4 × 106 + 9.6 × 106 = 16 × 106 = 1.6 × 107 m。gR2 = 9.8 × (6.4 × 106)2 = 9.8 × 4.096 × 1013 = 4.014 × 1014。gR2/r = 4.014 × 1014 ÷ (1.6 × 107) = 2.509 × 107 = 25.09 × 106。√25.09 = 5.00…、√106 = 103 なので、v = 5.00… × 103 ≒ 5.0 × 103 m/s

パターン3 周期と第3法則

問5地球の中心から 1.0 × 107 m の円軌道を、速さ 6.3 × 103 m/s で回る人工衛星の周期を求めなさい。

答えを見る

1.0 × 104 s

T = 2πr/v = 2 × 3.14 × 1.0 × 107 ÷ (6.3 × 103) = 6.28 × 107 ÷ (6.3 × 103) = 0.996… × 104 = 9.96… × 103 ≒ 1.0 × 104 s

問6地表すれすれの円軌道を回る人工衛星の周期は 5.1 × 103 s です。周期が 24 時間の人工衛星(静止衛星)の円軌道の半径は、地球の半径の約何倍ですか。必要なら、6.5 × 6.5 × 6.5 ≒ 275、6.6 × 6.6 × 6.6 ≒ 287、6.7 × 6.7 × 6.7 ≒ 301 を使いなさい。

答えを見る

約 6.6 倍

地球のまわりを回る衛星どうしなので、T2/r3 は同じ値。地表すれすれの衛星の周期を T0 と書く(小さい 0 は、静止衛星の周期 T と区別するための番号)。地表すれすれの衛星(周期 T0 = 5.1 × 103 s、半径 R)と静止衛星(周期 T、半径 r)で T2/r3 = T02/R3 なので、(r/R)3 = (T/T0)2。T = 24 時間 = 24 × 3600 s = 8.64 × 104 s。T/T0 = 8.64 × 104 ÷ (5.1 × 103) = 16.9…。(r/R)3 = 16.9…2 = 287… ≒ 2.9 × 102。3 回掛けて 2.9 × 102 に一番近いのは 6.6 × 6.6 × 6.6 ≒ 287 なので、r/R ≒ 6.6

つまずきやすいところ

まとめ

公式

万有引力の法則F = GMmr2r は 2 つの物体の中心どうしの距離です。
地表での重力mg = GMmR2 → GM = gR2
円軌道の衛星mv2r = GMmr2 → v = √GMr
第一宇宙速度v = √gR ≒ 7.9 km/s
第3法則T2r3 = 4π2GM楕円の軌道では、r を半長軸 a にします。

物理 第5章 万有引力

  1. ケプラーの法則
  2. 万有引力
  3. 万有引力による位置エネルギー

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